自分で産んだ子だもの、育てられるならやっぱり自分で育てたいと思いますよね。一刻も早く迎えにくるからそれまで待っててね、そんな気持ちで乳児院や里親制度を利用するという方法もあります。あまりにも自分の環境が整っていないところに赤ちゃんを迎え、赤ちゃんに多大な労苦を強いらせてしまう可能性があるようなら、むしろその方が賢明かもしれません。
<里親制度を利用する>
里親の種類として、養育里親(いわゆる一般の里親)、親族里親、短期里親、専門里親(虐待を受けた子供、または家庭の養護に欠け、非行等の問題を有する子供、つまり少し専門の知識を要する子供を養育する里親)の4つがあります。児童福祉審議会で認定された里親は、子供との交流を経て、家庭にひきとられます。その時里親は、児童相談所から養育計画をわたされ、それに基づいて養育します。また、里親会の研修に参加したり、他の里親に相談したりする機会もたくさんあります。お母さんが迎えに来てくれるのを待ちながら、こんな風に家庭という環境で赤ちゃんが育っていける道もあるのです。
<乳児院を利用する>
児童擁護施設は、2歳以上の子供が生活する場所ですが、新生児から3歳ぐらいまでの乳幼児は「乳児院」というところで養育されます。子供達はその後自分の両親や親戚の元に帰って行くか、里親委託や養子縁組などにより、新しい家族のもとに引き取られます。乳児院の費用は主に公費でまかなわれています。
しかし、この乳児院、実は多くの欧米諸国では存在しません。それらの国では、乳幼児は家族環境で育てられることが大前提で、乳幼児は里親委託か養子縁組で、家庭の中で育てられています。赤ちゃんの間に、毎日ケアしてくれる人が変わることは、とっても大きな影響があり、後になって乗り越えなければいけない問題が出て来てしまう場合も多いからです。乳児院でも、なるべく家庭の雰囲気に近づけたりと努力されているのですが、小さいうちに集団生活をすることの重みをよく考慮したうえで、そのような措置はとられるべきと考えます。
リンク NPO法人ブリッジフォースマイル 児童養護施設から社会へ巣立つ子どもたちを応援している団体です
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